今年入社してきたエリート新卒がヤバくて慄く喪女の話
今年入社してきた新卒社員の話。
彼は某有名大学卒業後、新型コロナの影響で他の有名企業から内定取り消しを受け、弊社に新卒として入社してきた。小中高と私立の学校でレベルの高い教育を受け、更には欧州への留学経験もある。
本来ならこんなしけた中小企業へは入社してこないエリートである。
なんなら今年の新卒ほぼ全員が有名大学卒業のエリートだった。(弊社の社長は単純なので、有名大学の新卒を採用できればできるほど良いと思っている病を三年前から患っている。この話はまた別の機会に)
話は逸れるが、私は小中高と全て公立だ。
別に公立が良いとか私立が良いとか、そういうアレじゃないんだけど、我ながら家計に優しい子どもだったなあって。
でも子ども一人育てるのに最低でも2,000万円はかかるってどっかで見たから、結局大して変わらないのかもしれない。親ってすげえなあ。
私なんか老後の為に2,000万円貯金できるかどうかも怪しいよ。
で、話は戻るが、そのエリート新卒をS氏としよう。
彼は4月に入社してから今まで、半年も経たないうちに寝坊で遅刻を5回している。
仮に寝坊はしたけど始業時間前には起きれたので、体調不良ということにして午前休とか1日休みにした日もあったとすると5回以上。一か月に1回以上のハイペースだ。
「そんな奴がエリートなわけないだろ舐めてるのかエリートを」
とプロエリートの方々からお叱りのコメントが飛んできそうである。
まあそんな感じのS氏なのですが、入社してすぐはまだ実家から通っていて、その時は1回しか遅刻をしたことが無かったので(理由は電車で寝過ごしたから)一人暮らしを始めてから急激に遅刻が増えたということになる。
なので実家ぬくぬく暮らしの私からすれば、彼の遅刻を責められない。というか自分も一人暮らししたらやらかしそうで怖いな~とか思う程度。
ただ半年以内に5回は睡眠障害を疑っていいレベルだと思うので、一応理由を聞いてみたら「目覚ましかけるの忘れちゃったんすよ」とな。オメー、もしかしてスマホのアラーム機能を知らないのか?
平日決まった時間にスマホでアラーム掛けられるんだよ。と誰もが知っている便利機能を教えてあげたら「自分、こだわりの目覚まし時計で…あと睡眠アプリつけて寝てるんでアラームかけれないんですよね」と。睡眠アプリの前にアラームかけろよと思ったのだが、彼はグローバルな価値観と時間軸で生きているだけなのかもしれないと諦めた受け止めることにした。
ちなみに、会社に対して不満とか仕事へのやる気がなくて遅刻したり休んだりしている訳ではないらしい。むしろ私より意欲は高めだったりする。本当に目覚まし時計かけ忘れらしい。学習しなさすぎでは…。
この時点で結構許せない合わないんよなあと思っていたが、S氏の教育係を任されてしまった私は、ほぼ四六時中彼と一緒に仕事をしなくてはいけない。
もちろん良いところもたくさんあるし素直な良い奴なので、嫌いではないが…。
嫌いではないが、許せんよなあという部分が一つだけある。S氏にというよりも、会社にではあるが。
それはそう、給与に関して。
お金の恨みは怖いのだ。
新卒S氏のお給料は研修の時から、私よりも基本給が4万円高いのだ。
もっというと、新卒は住宅手当が8割付くので家賃が6~7万円ぐらいだと仮定すると実家暮らしで家賃手当の無い私と比べるとその差実質約10万円。正気か?
まあ大卒と専門卒だけど…総合職と事務職だけど…。
でも私、そこそこの年数この会社で働いてきていますよねえ?コロナの影響による業績悪化で、去年から昇給もボーナスもなくてもしょうがないなって受け入れてきたよね。今まで真面目に働いてきたのなんだったの。私だけなら単純に評価されなかったのかと思うけど、他の部署の事務の子達も忙しかったのに昇給なかったの知ってるぞ。ガバガバ査定をやめろ。入社してこの方、始末書なんて書いたことないぞ。給料上げろクソジジイ
そう直属の上司に直談判しました。そしたら社長と直接面談になりました。対人スキルの無い喪女が頑張ってお話しした結果、基本給を上げてもらえることになりました。「そうかそうか、直接相談してくれてありがとう」「今君に辞められると困るんだ」「いつも頑張ってくれてありがとう」話の分かるハゲ社長だなと、思ったんだその時は。
社長「じゃあ、来期からは基本給、2万円上げるから」
え?ふざけてる?
もう辞めるしかないなあと、そう思った瞬間である。
だがここまででは、新卒S氏のヤバさは記事のタイトルにするには見合わない程度。遅刻と欠勤ぐらいしか目立った落ち度はない。目立った落ち度は。
むしろ会社の方がヤバい。悪だよ悪。吐き気をもよおす邪悪とはッ!
しかしその後事件は起こった。先日、業務終了後に話をしていた時に、突然S氏は「副業ってこの会社ダメですよね?俺副業したいんすけど、相談したらさせてもらえますかね?」などとのたまってきた。ちなみに彼はその前の週に記念すべき5回目の遅刻をし、始末書を書いたばかりであった。
流石にこれには温厚な上司もキレてしまうのでは…?と危惧した私は、「うーん規則でダメって書かれてるから難しいと思うよ。とりあえず、一人で仕事回せるようになってから聞いてみたら?」と先延ばしにすることを提案した。「お前、自分が始末書書いたばっかだってこと分かってる?」とは言わなかった。優しい。
もちろん頭ごなしに否定するだけでなく、副業がしたい理由も聞いてみた。優しい。
私「何かやりたいことでもあるの?」
S氏「ん~とくには無いんすけど、もっと稼ぎたいなって」
私「なんか特別な理由でお金が必要なら、一度相談してみたら?」(私よりもらってるのにね…)
S氏「特別な理由っていうかまあ、この会社給与低いんでもっと稼ぎたいなって」
私「ほ~~~~~~ん」
それはオメーがまだ有給ないのに、欠勤と遅刻を繰り返すから、しょっ引かれて少なくなってるだけだよ!そもそも基本給は私より高いだろーが!
S氏「っていうか、なんで一人で仕事できるようになったらとか、一人前になったらとかみんな言うんすかね?副業するタイミングって、別に仕事できるできない関係ないじゃないですか。プライベートの時間にやることだし。」
一人で仕事回すことは愚か、始業時刻に会社に来ることすらできない人間が本当にダブルワークできると思ってんのか。
そういうのって、そもそも入社時に言えば良かったのでは?と思わなくもない。
私「なるほどね(もう知らん)」
どれこもれも彼が5回も遅刻したのも、このコロナ渦でリモートワークさせずにフル出社させる会社のせいです。(でも最初の2ヶ月間は新人はほぼリモートだった。つまり半年以内に遅刻5回ではなく、実質3~4ヶ月以内に遅刻5回である。相当ヤバイと思う。)
安西先生、リモートワークがしたいです。
というわけで、退職の決意が固くなる喪女なのでした。